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アルバイトについて

学生バイトと労働市場(1. マッチングの業態、家庭教師バイト)

こんにちは、今回の記事では「学生バイトと労働市場のマッチング」というテーマで書かせて頂こうと思います。マッチングというのは働いてほしい側と働きたい側とが結び付く(両者を結び付ける)過程のことです(筆者定義)。この記事の中で紹介される私の具体的な経験としては、家庭教師の話などがあります。記事を読んでくださっている高校生の中で、大学生の直面する具体的なバイトの種類に興味をお持ちの方は、まずこれらにあたる箇所を読んで参考にして頂けると嬉しいです。

 

・動機など

なぜこのような話(=タイトル)を考えようとするに至ったのかといえば、端的に言って「バイトを探すのには時間がかかる」ということを実感しているからです。私の具体的な経験の一つとして、「長期休暇中に働くバイト先を探そうとすると、これを探している期間というのはちょうどテスト前に重なる」というジレンマ(?)があります。実際に私自身テスト前にバイトを探したり面接等を受けたりしていて単位を落とした (これだけに原因を帰するのも短絡的だとは思いますが) ことがありますし、また、長期休暇に働きたいという供給ニーズもその前にテストがあることも多くの大学生に共通しているはずと考えますから、これはある程度一般的に共感を得られる話ではないかとも考えます。そして、テスト期間に重ならないよう早めにバイト先を探しておこうとするならば、これはまさにマッチングにかかる時間(バイトとバイト先がお互いを探し始めてから実際に働き始めるまで)がさらに長くなることを意味します。

また、マッチングにかかる費用のうち金額的に大きな部分を分かりやすい形(例:求人広告費)で支払っているのは基本的に企業であるものの、バイトを探すのには時間だけでなくお金がかかります。もし履歴書に写真を貼りたければそのお金がかかりますし、何件も面接を受けていたのでは交通費もバカになりません。以上のような理由から、「バイトを探すのには時間がかかる」といった端的な物言いよりも、むしろ「マッチングにはコストがかかる」といった言い方の方が正しくしかも実感に近いと私は思います。そして、(社会的に)高いコストが在りさえすれば、それだけで、それ(マッチング)は考えるべき対象として十分である、というのは論を待たず多くの人が認めるところではないかと思います。こういった具体的な経験に基づいた動機から、学生バイトと労働市場のマッチングという問題を考えたいと思った次第です。

「交通」画像出典"By LERK, CC 表示 2.5, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=1576773"

画像出典"http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%9B%BB%E8%BB%8A"

 

I. マッチングのサービス形態

 

さて、上述の通りマッチングというのは働いてほしい側と働きたい側とが結び付く(両者を結び付ける)過程のことですが、マッチングと一口に言っても、そのサービス形態には様々な種類があります。

  • (イ)派遣
  • (ロ)職業紹介
  • (ハ)広告

等がそれです。私が、そしておそらく似たような立場の学生バイトの方達も、比較的よくアクセスするのは「広告」という範囲にあたるマッチングサービスではないかと予想します。インターネット上で求人情報の検索ができるサービスというのは、つまり求人広告を検索できるサービスにあたりますから、これは「広告」という範囲にあたるわけです。各サービス形態の違いに関する全般的な説明はよそにお任せするにしても、以下2点これらに関して注目したい点を挙げたいと思います。

「日比谷 ビジネス街」画像出典"By 663highland - 投稿者自身による作品, CC 表示 2.5, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=2209974"

画像出典"http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%97%A5%E6%AF%94%E8%B0%B7"

 

・職業紹介とインターネット上の求人情報検索との違い

直感的に「いや、どう見ても別物だろう」と思う方はそれで結構なのですが、どうも私が求人検索サイト等を使っていると、直感的には「[...]ホームページ上で求人情報又は求職者情報を閲覧可能にするだけでなく、併せて求職者と求人者との間の双方向的な意思疎通を中継したり、求職条件又は求人条件に適合する求人情報又は求職者情報を自動的に送信する仕組みとするなど、[...]『職業紹介』に該当するか否か容易に判断しがたい[...]。」("http://www2.mhlw.go.jp/topics/seido/anteikyoku/minkan/"、17/2/28参照(=以下同じ))と感じるところが大きいので取り上げました。

実際の違いに関しては上掲の厚労省のサイト等に詳しく書かれています。また、「Wikipedia」("http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%81%B7%E6%A5%AD%E7%B4%B9%E4%BB%8B%E4%BA%8B%E6%A5%AD")では派遣(前掲(イ))と職業紹介(前掲(ロ))を比較する文脈の中で、「企業が欲しがる人材を第三者が手配する」という職業紹介の性質が挙げられていますが、たしかにインターネット上の求人情報検索(前掲(ハ))はこの語感にあまり合わないなと感じます。したがって、「容易には判断しがたい」ものの、いろいろと考えれば、職業紹介とインターネット上の求人情報検索は似て非なるもののようです。

 

・大学と職業紹介

「Wikipedia」(前掲)によれば「職業安定法第33条の2の規定で、大学等の学校・専修学校などについて、所轄の公共職業安定所(ハローワーク)に届け出ることにより無料職業紹介事業を行うことができるとある(大学の『就職課』など)。」とのことで、自分としても「あそこが制度上のそんな位置づけになっていたのか」などと思うところです。「就職課」が職業紹介事業である以上、マッチングのサービス形態を比較してわかる「職業紹介の特徴」といった知識は、就職に際して「就職課」を利用するうえである程度あてはめて考えることができると思われます。記事を読んでくださっている高校生(大学受験生)の方の中でも、「大学に入学したとたんすぐに就活のことで頭をいっぱいにしたい」というような珍しいタイプ(?)の方がいらっしゃれば、ぜひ「就職課」の利用に備えて、これらの知識を覚えておいて頂ければと思います。

 

II. マッチングの問題が関係するような事例のうち学生バイトに関わりが深いような事例

 

・家庭教師

大学生バイトの定番(?)として教育産業の占めるところは大きいと思いますが、その中にあってはやや異色と言えるのが、家庭教師のアルバイトではないかと思います。家庭教師の紹介先が企業ではなく直接のお客さんであるという点に違いはありますが、やはり家庭教師業界に関しても労働市場のマッチングという問題は関係してきます。

私が以前面接を受けて教師登録をした紹介業者の某社(最初の一件が御流れになって(悲しい)から以後は、結局向こうからの紹介は貰えずこちらからの求職もせず、今日に至るまで音信不通のようになっているのですが)は、いわゆる教材販売型の家庭教師業者でした。教材販売型というのは広く言えば(ニ)「家庭教師を家庭に紹介する際に、教材を家庭に販売し、これを主な利益源にする」ような家庭教師業者のこと(筆者定義)です。私の登録した業者でも、"指導請け負い誓約書"みたいな文書に「お客さんの前で教材批判はしないでください」とかいった一文があったのは、分かりやすい例だと思います。さて、上のような語義ならただちに問題は無いと思われますが、これが(ホ)「家庭教師を家庭に紹介するとの名目で、不当に高額な教材を家庭に販売し、これを主な利益源にする」といったものになると問題視されます。すなわち、家庭教師の紹介が完遂するべき本業ではない、といったケースです。

このように(ニ)ただちに問題は無いケースと(ホ)問題のあるケースを2つ書き並べて何を言いたいのかといえば、(ニ)ただちに問題は無いケースというのは人材のマッチングにほとんど結び付けて考えられるという事です。こちらのケースでは、教材代(の大部分)というのは直接のお客さんである家庭が家庭教師業者に対して支払う紹介料(マッチングの報酬)である、と考えるのは自然な考え方であると思われます。そうしますと、もし仮に教材代がマッチングの報酬としてまともに安いのなら、仮に教材の中身がほとんど役に立たないようなものでもそれほど不当ではない(ズルくはない)というのも、同意が得られる話ではないかと思います。

このように家庭教師業者というものが本来的には人材のマッチングを行っているはずだという前提で妥当な/不当なお金を区別しようと考えれば、学生バイトである自分が直接損をしないことは勿論、「自分の待遇は良いけどお客さんに損をさせてるから継続性に欠けるな、またはその損が自分に転嫁されてくるかもな」とかいった予想をもとにした行動にも役立つと考えます。

 

 

以上、学生バイトの労働市場におけるマッチングの問題について書かせて頂きましたが、いかがだったでしょうか?記事を読んでくださっている高校生の方が大学に入学等して以後、家庭教師などのバイトをすることがあれば是非参考にして頂けると嬉しいです。読みづらいところも多々あったとは思いますが、最後までお付き合い頂きありがとうございました。それではまた。