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将来の夢

名大生の学部卒業後の状況(学部卒就職等について)

こんにちは、経済学部3年生の稲永です。今回の記事では、名古屋大学学部生の進路について書かせていただきたいと思います。記事を読んでくださっている高校生の方が名古屋大学に進学することを希望するようになり、且つそのうえで記事の内容が志望学部選択の一助になれば幸いです。

 

まずは全学部の情報をまとめた"http://syusyoku.jimu.nagoya-u.ac.jp/data/"(17/4/10参照=以下同)から学部卒業生の就職状況に関する数字の一覧を見てみますと、たとえば文学部卒業者125人のうち大学院進学者は23人ですが、その割合はつまり18.4%です。このように各進路に進んだ人数を割合に引き直したものが下の図1になります。

図1

図1:記事内で言及のある箇所に網掛けしています。 

 

こうして見ると、たとえば(1)医療機関への就職が多い医学部を除くと一般的にイメージされる「民間企業」への就職割合は経済学部が76と最も大きいことなどが見て取れます。これは数字を見る前の私の印象にかなり近いような気がします。また、(2)文学部は公務員への就職割合に関して法学部をしのいで最大、教員への就職割合に関して教育学部をしのいで2位になっている点も目立ちます。個人的なイメージでは、(教員を含む)公務員への就職が多いというのは随分魅力的に見えます。同じく教員への就職割合に言及するならば、学部卒業者の中で理学部は5.9と最大ですが、これは少し意外なようで考えてみれば当然かもしれません。もし先生が基本的に学部卒から供給されているものであり工学部卒のほとんどが技術者としてメーカー等に行ってしまったとすると、小中高などの過程で私達に数学や理科を教えてくださっていた先生達は一体どこから供給されていたのか、と考えればこの5.9の人達がいないと困ってしまうことは自然に予想されます。

 

次に、各学部学科等の公開している進路の情報を見てみます。各学部学科のサイト内に具体的な数字を見付けることができますが、中でも法学部("http://www.law.nagoya-u.ac.jp/graduation/index.html")、情報文化学部("http://www.sis.nagoya-u.ac.jp/course/data.html")と工学部("http://www.engg.nagoya-u.ac.jp/door/c_map/index.html")では業種別の数字が公開されていて非常に便利だと感じました。特に法学部では就職先の民間企業や公営機関の名前ごとに人数が表示されています。しかし、そもそも特定業種への就職が圧倒的に多い医学部等では「複数業種間での、当学部学科からの就職割合の比較」という考え方が嵌まらないことにも、留意する必要があります。

「工 卒業後の進路 01」画像出典"http://www.engg.nagoya-u.ac.jp/door/c_map/index.html"「工 卒業後の進路 02」画像出典"http://www.engg.nagoya-u.ac.jp/door/c_map/index.html"「工 卒業後の進路 03」画像出典"http://www.engg.nagoya-u.ac.jp/door/c_map/index.html"

工学部/工学研究科 ALL 卒業後の進路(過去5年間)
※集計の端数処理により、全体の合計が100%にならない場合があります。画像出典"http://www.engg.nagoya-u.ac.jp/door/c_map/index.html"

「情文 卒業後の進路」画像出典"http://www.sis.nagoya-u.ac.jp/course/data.html"

情報文化学部 進学・就職先業種別状況('02 - '11)
※画像出典"http://www.sis.nagoya-u.ac.jp/course/data.html"

 

業種別の数字が分かることは、平均的な離職率等の計算に役立ちます。というのも、ここまで挙げてきた「進路」の数字が表しているのは、単に卒業年4月(たとえば2001年3月卒業なら2001年4月)の時点における就学や就業の状態です。そして、大学の学部に既に在籍している人にも志望学部選択の段階にある人にとっても、興味の対象が、単にそのような卒業年4月の時点における状態でないことは明らかでしょう。この問題を切離して取り敢えずは卒業年4月時点の状態だけを考えてみるというのは、意義が小さいことが、次のような考え方から説明されます。すなわち、たとえば名古屋大学に院進40:就職50:その他10といったような卒業後進路を構成する学部学科があったとして、院進とその他ではその後1年以内に誰も状況が変化しなかったが就職者では13(=H25卒,全国,全業種)がその後1年以内に離職しているという場合、当学部学科卒業生の1年後の状況は院進40:就業44:その他10:不明7ということになります。ここで「不明」というのはつまり、勉強も就業も就職活動(含職業訓練)もしていない状態でもありうるし、別のより条件の良い仕事へ転職した場合もありうる、ということであり、「その他」とは当然別物です。志望学部の選択をする人等にとって実質的重要と見られる数字は、前者の40:50:10よりはむしろ後者の40:44:10:7という割合でしょう。

 

そして、上で仮に「就職者の13」とした一定期間以内の離職率は、実際にはある程度業種に依存する、という理由で先程から業種に関するデータ(の有無)に注目しているというわけです。たとえば、法学部では図1より教員への就職者が0.6しかなく、上掲サイトより金融・保険・証券への就職は14.9(5年間分:91人/611人)あります。一方で情報文化学部では図1より教員への就職者が2.7もあるのに対し、金融・保険・証券への就職者は0.7にとどまります。平成25年大学新卒者の3年以内離職率("http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000137940.html")は「金融・保険業」で21.0、「教育・学習支援業」で47.3と開きが見られますから、両学部間のこのような差異は明らかに学部卒業者の一定期間後の状況(に関する数字)を左右することになると考えます。一定期間後の状況を左右するとはつまり、もし仮に上のような恣意的に狭い範囲だけ取り出して調べた学部間の傾向の違いが全業種にわたって同様に成り立てば、情報文化学部卒業生の3年後の状況は法学部のそれより「不明」が多くなる見込みが大きい、ということです。

 

以上今回は、名古屋大学の学部ごとの学部卒業後進路を取り上げ、一定期間後の離職率を加味して予想される状況などについて書かせていただきました。記事を読んでくださっている高校生の方が、学部学科等を選択する際の助けになれれば嬉しく思います。今回も最後までお付き合いいただきありがとうございました。それではまた。