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学生からみた授業

佐井くんから見た授業-医師になるまで vol.18

こんにちは。医学部5年の佐井です。12月になりました。2016年ももうすぐ終わりです。寒くなってきましたがうがいや手洗いをしっかりして、風邪をひかないように気をつけてくださいね。今週も引き続き胸の中のお話です。

 

呼吸器内科

呼吸器には、肺、気管支、気管、喉頭、咽頭、鼻が含まれますが、体の外に近い方は耳鼻咽喉科が担当するので、呼吸器内科がおもに診るのは、下気道といわれる気管、気管支、肺です。病気としては、肺炎、ぜんそく、肺がん、気胸(肺が破れる病気)などがあります。昔はこういった病気を、聴診器と胸のレントゲン写真だけで見分けていましたが、最近はそれに加えてCTなどを使って精度をあげています。とはいえ、被曝放射線量が多いCTは、レントゲン写真で異常を見つけてはじめて行う検査なので、呼吸器内科ではレントゲン写真を見極める力が特に必要とされます。

聴診で聞こえる異常な音にはいろいろな表現があって水泡音とかいびき音とかがありますが、「パリパリ」という音に対しては「髪をひねった時の音(捻髪音)」という表現があてられています。音の表現に苦労した様子がうかがえますね。はっきりわかるものもあれば、注意深く聞いてやっと聞き取れる程度の小さな音のこともあり、聞き分けるには地道なトレーニングが必要です。

 

気管支模型

気管支の模型

向かって右側(患者の左側)は心臓があるため気管と気管支がなす角が直角に近くなっています。対して向かって左側(患者の右側)の気管と気管支がなす角は直線に近くなっています。なので、誤嚥の場合、異物は右の気管支に入ることが多いです。

気管支鏡実習

気管支鏡(カメラ)の練習です。先ほどの模型は、内部もよく再現されています。実際の患者さんにとってはかなり苦しい検査です。

 

呼吸器外科

お腹と違って胸は骨に囲まれた空間ですから、あまり大きく開くことはできません。心臓など胸の中心を開ける手術では、胸の真ん中の骨(胸骨)を真っ二つに切ってその隙間から手を入れますが、肺の手術の場合には、脇腹を切って肋骨の合間から手を入れることが多いです。普段は指1本分くらいの隙間の肋骨と肋骨の間が、間の筋肉を切るだけで、指4、5本が入るくらいまで広げられる様子には驚かされました。

また、胸の手術は回復が早いのが特徴的です。消化器の手術だと、食事をとるまでに時間がかかるため、術後の入院期間も長くなりますが、心臓や肺の手術の場合、食事はすぐとれるようになります。あとは痛みが引いて、歩行など日常生活に問題がなければすぐ退院というのが大きな手術の割に他と違っているなという印象でした。

 

まとめ

なにより印象に残ったのは、肺にとって煙草はとても悪いものだということですね。最終的には肺がんを引き起こすこともありますが、そこまでいかなくとも、肺の機能をかなり悪くします。健康のためには、吸わないのが一番ですね。

また、感染症をおこしやすい臓器でもあるので、抗生物質が処方されることも多いのですが、最近、薬が効かない菌が増えてきていることが問題になっています。中途半端に薬を使って、生き残った菌が耐性を持ったことによるものですが、これ以上薬が効かない菌を増やさないためにも、出された薬は、用法・用量を正しく守って飲みましょう。


バックナンバーはこちら

vol.17 循環器内科・心臓外科・血管外科

vol.16 血液内科・化学療法部・輸血部・薬剤部

vol.15 放射線科・検査部・病理部