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松林里歩

文学部1年生(2017.4現在)
出身地: 三重県

2017/11/11

サイエンスカフェ〈地球環境科学〉に参加してきました!

みなさんこんにちは、名古屋大学文学部1年の松林里歩です。11月に入り、すっかり風が冷たく感じられるようになりました。「名古屋には秋がない」という情報を友人から聞きましたが、本当に、夏の暑さから冬の寒さへと一気に変わったように思います。私は三重県出身なのですが、三重の方が比較的暖かかった気がします・・・。寒さに負けず、身を引き締めて、冬を乗り越えましょう!

さて今回は、2017年11月11日(土)10:00~12:00に名古屋大学の環境総合館 講義室2にて行われた「サイエンスカフェ 名古屋大学の地球環境科学」の様子をお伝えします。

 

サイエンスカフェ 名古屋大学の地球環境科学

 

サイエンスカフェとは?

このイベントは、あいちサイエンスフェスティバルという企画の一つとして行われました。地球や惑星、大気や水圏科学の最前線を体感することができるサイエンスカフェは、大学内以外にもたくさんの場所で行われています。「あいちサイエンスフェスティバル」そのものについてや、他のあいちサイエンスフェスティバルの企画については、以前、私が記事を書いているので、ぜひ見てみてください。

 http://jukensei.jimu.nagoya-u.ac.jp/blog/post_87.html 

 

さて、今回のサイエンスカフェのテーマは、放射線を知ろう!見よう!ということで、地球化学が専門の山本鋼志教授の講演や、放射線を実際に観察してみる実験を行いました。対象者が小学校低学年以下・小学校高学年・中学生・高校生・一般と大変広く設けられていたため、大人から子どもまで様々な人が参加していました。山本教授の講演の内容と、実際に班に分かれて行った実験についてご紹介します!

 

 

講演の内容

 

身の回りにある放射線を出す物質は何がある?

 

講演では、まず山本教授による「私たちの身の回りに放射線を出すどんな物質があると思いますか?」という質問から始まりました。会場内は6つほどの班に分かれており、グループでのトークも交えることで、大人から子どもまで全員が理解でき、楽しめるよう工夫されていました。グループでの話し合いの中では、「カリウム」という物質や「炭素」という言葉が出てきました。なんとそれらは正解だったのですが、カリウムの中でも「放射線を出すもの」と「放射線を出さないもの」に分かれており、「放射線を出す」元素は実はとても不安定な状態なのだそうです。そのような物質を放射性元素といい、放射性元素は不安定な状態から安定な状態へ変わるときに放射線を出すということでした。私は、私たちの体の中にも放射線を出す物質(放射性元素)があることすら知らず、難しい・・・と思いながら聞いていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「放射壊変」とは?

 

次の大事なキーワードは「放射壊変」という言葉です。ここからが少し専門的な化学に関する内容になるのですが、原子というものには陽子中性子が詰まっている原子核というものがあります。この陽子と中性子の2つの数が安定していないと起きるものが「放射壊変」です。山本教授からは、α壊変とβ壊変、γ壊変という3種類の放射壊変について説明がありました。

α壊変というものはα粒子(ヘリウムという物質)を放出して、より小さな原子へと変わるもので、ウランなどの大きな原子核が引き起こして、安定化に向かうものです。

β壊変というものは原子核の中性子が、β線(電子)を放出して陽子へと変わるもので、原子核に中性子が多い場合に起こる変化です。

最後にγ壊変というものはα壊変やβ壊変した原子核が電磁波を出して安定な状態へと変化するもので、この電磁波は紫外線やX線よりもエネルギーが強く、人体に悪い影響を及ぼすものだそうです。

 

放射壊変は専門的でかなり難しいと感じました。この3種類の壊変のうち、α壊変というもので見られるα線を、今回の実験では見ていきました。

 

実験の様子

α線が飛ぶ様子を見るために、今回は「霧箱」というものを作成しました。箱の中心に閃ウラン鉱というウランの酸化物からなる天然の鉱物を置いて、放出されるα線の動きを見ていきました。私は文学部に所属しているので、実験を行うのは久しぶりで、とても新鮮な気持ちになりました。難しい説明が続いて顔を悩ませていた小学生・中学生は「実験」という言葉を聞いてワクワクしていました。

 

最初に、プラスチックの箱が配られ、班で協力して箱の上の方にスポンジを貼っていきました。 そしてエタノールという液体を浸み込ませていきました。

次に、ドライアイスをハンマーで砕いていきました。閃ウラン鉱をセットし終えた箱をドライアイスの上に置くことで、容器の底の部分はドライアイス(マイナス78℃)の板に密着して温度が下がります。マイナス30℃ほどの冷たさになるそうです。


 

 

 

 

 

 

そのまま静かに置いておきます。その最中に、原子力発電で作られる放射性元素についての説明がありました。『原子力発電は、ウラン235の核分裂連鎖反応により放出されるエネルギーにより水蒸気を発生し、タービン発電機により電気を発生させる発電方式』と仰っていましたが、難しい。核分裂では様々な放射性元素が作られ、これらは「死の灰」と呼ばれることもあるそうです。私とは遠い存在に感じていた電気の発生の仕方も、放射線について知ることによって、学習することができました。

 

その間の霧箱では、エタノールが拡散し、低温になっている下の方に移動して過飽和という状態になります。そしてエタノールは凝結し、閃ウラン鉱が安定化に向かおうとするため、20分ほど経過すると、霧箱の中に白く細い線が観察されました。携帯電話の光などを利用して、普段は見ることのできないα線を自分の目で観察することができ、参加者はサイエンスの魅力に包まれていました。

 

 

実験が終わり、無事に放射線を見ることができた後は歓談タイムです。

コーヒーとお菓子を楽しみつつ、どうして実験が成功したのか、α線を見ることができた理由や霧箱の原理について盛り上がっていました。頭の普段使っていない部分を使ったような気がしたので、私はしばし休憩・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

原子の作りや、原子核の安定性について学ぶことができ、いい経験になりました。名古屋大学では、これからも様々な科学に関するイベントが開催されるので、ぜひぜひ参加して、地球や惑星、大気や水圏科学を体感しましょう!

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